通常”インテリア”というと、ソファやダイニングセットなどを思い浮かべますが、建売住宅購入時においては「建物本体に標準装備されてはいないが、居住するには必要不可欠なもの」と認識したほうが良いです。建売住宅そのものの購入方法、選び方ガイド的なサイトは数多く存在しますが、購入直後の人を必ず悩ませる、この「インテリア費用はいくらかかるのか?」に関するサイトは少ないので、本コラムで簡単に解説したいと思います。
① 「3大メジャー」と言われるインテリアとは?
② 苦手な方ほど気を付けたい通信インフラ工事
③ 家具はプロに相談して決めるのがベスト
インテリアは何を選ぶかによって金額・総額はまちまちなので、どちらかというと”何に気を付けておけば不用意な出費に惑わされずに済むか?”という観点で「事前のチェックポイント集」をまとめてみました。参考になさってください。
目次
通常、建物本体に装備されていないオプション品としてメジャーなものは「カーテン・エアコン・居室照明」の3つです。これらは基本的に購入者自身がご用意・工事手配等されるものです。それぞれについて、金額を大きく左右しかねない大事なチェックポイントがあります。
ひとつ目の「カーテン」は、窓の上部にカーテンレールがついているか否か、これは要チェックです。レールが既に付いていれば、ご自身で窓の採寸等をして、カーテンそのものだけをホームセンター等で購入し装着することが可能です。レールがない場合は、レールの設置工事から業者さんに頼む工賃が別途必要になります。
2つ目の「エアコン」の大事なチェックポイントは、設置したい部屋の壁のエアコン専用コンセントの近くにスリーブ(壁穴)があるかないかです。穴を塞ぐ丸いキャップのようなものが壁についていればOKです。ない場合は、エアコン業者さんがコア抜きといって壁に穴を開けないといけないのですが、不慣れな業者さんだと、後々メンテナンス等で問題が生じさせる(ドレインや雨の漏れ等)コア抜き工事をすることがあるので注意です。
3大メジャー最後の「居室照明」は、リビングやダイニングのエリアにダウンライトが既に装着されている場合と、そうではなくシーリング対応の場合と2とおりがあり、後者の場合は要チェックです。というのも、最近は比較的廉価でおしゃれな天井からぶら下げるペンダント型やシャンデリアのような照明が人気ですが、中にはそこそこ重量がある(10Kg以上!)ものが多く存在します。その場合、特別な天井補強を施していない場合、照明の重量に耐えられず後から天井がたわんでしまうことがあります。当該天井が許容する吊下げの重量は建売住宅の売主に確認したほうが余計な修理等費が後でかからずに済みます。
ということで、3大メジャーインテリアについては、「カーテンレールよし!エアコンスリーブよし!天井シーリングよし!」を合言葉に事前チェックしてみてください。
「テレビ・電話・インターネット」の環境を整えるうえで大事なのは、建売住宅は電気「配管」工事までは大抵やってありますが、管の中のテレビやインターネット用の「配線」工事まではやってないという点です。この「配線」に係る費用が要チェックポイントです。
ケーブルテレビで「テレビ・電話・インターネット」を利用する場合は、同軸ケーブルの「配線工事代」を業者に別途請求されることが多いです。テレビはケーブルテレビで、電話だけNTT等にするというケースはそれぞれの配線工事代が必要です。
また、インターネットについて昨今は有線で各部屋に分配するというよりも、無線で家中に飛ばすのが主流ですが、本体設置場所から遠かったり、途中に家電品の電磁波等の障害物があると、とてもネットが”遅い”(電波が弱い)という事態が起こりますので、解消のために中継器の設置を別途検討しておく必要があります。詳細は専門業者さんにご相談ください。”
建売住宅購入時にはソファやダイニングセット、ベッド、デスクなど、家具を新調される方が大半ですが、インテリアコーディネートがお好きな方、引っ越しや家具選びに慣れていらっしゃる方、欲しい商品が具体的に決まっている方でなければ、プロに相談してインテリア全体をコーディネートしてもらうのがベストです。著名な独立系のインテリアコーディネーターさんではなくても、大手のホームセンターや家具屋さんには丁寧にトータルコーディネートをしてくれる方が必ずいますので、予算・希望・お好みを伝えた上で、プランを作ってもらうのが良いでしょう。という意味では、インテリアコーディネートをしてくださる方との「相性」がチェックポイントになりますので、希望をかなえてくれそうか、お話し易いか、慣れているか?などを重視してみてください
ということで、それぞれの項目についてチェックポイントを解説させていただきましたが、もし購入を検討されている建売住宅の売主が、注文住宅もやっている会社であったり、その建物自体の企画設計の段階から携わっているインテリアコーディネーターさんがいらっしゃるというのであれば、その人を紹介してもらって、上記のすべてを相談するというのが最も安心かつ失敗が少ない方法だと思います。参考になさってください。