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ハウスメーカーの社員がこっそり教える…後悔しない建売住宅の選び方

昨今、様々なサイトで「事前チェックポイント」のような方式で、後悔しない建売住宅の選び方が推奨されていますが、本コラムでは、実際に建売住宅を購入したことがあるハウスメーカーの社員に聞いた話の中で、一般の方が”見落としがち”な3項目にスポットを当ててみました。


その① LDKは「帖数」ではなく「形」が大事!

首都圏に多く供給されている延床面積が100㎡(≒30坪)前後の2階建て4LDKの建売住宅であれば、LDKは約15帖~20帖になります。その範囲で広さの是非(15帖は狭くて、18帖ならまぁまぁ…20帖なら広い!など)を判断されると思いますが、実は注視すべきなのは帖数よりも家具の寸法との相性です。

例えばダイニングテーブル。3~4人の核家族であれば、大人4人で食事ができるテーブルで、色・サイズ・好みがマッチするものを、キッチンのそばに配置すると思います。入居後に、ご両親や、ご友人、ママ友を招待して、ダイニングでお食事やお茶をするシーンをイメージしてみてください。お客様とご家族とが全員一同、そのダイニングテーブルと椅子に着席することはできるでしょうか?3~4人家族だから4人用の家具で足りる…というわけではないのです。これは、入居後に気がついて後悔しがちな「あるある話」です。

大人6人が着座できるダイニングセットがおけるダイニングの「スペース・形」になっているか?お子さんがLDで宿題をするとしたらどこにデスクが置けるか?ピアノ・エレクトーンを習い始めたら…など。将来の生活シーンをイメージして、家具を頭の中で「仮配置」してみてください。収容できたらOKですし、十分な広さがあると判断してよいでしょう。

その② コンセントは「位置・高さ・数」を必ずチェック!

建売住宅を購入される方の大半は、購入前にコンセントのチェックまでしていないと思いますが、意外に入居後様々な問題が勃発するのが家電とコンセントの位置関係です。

分かりやすい例でいいますと、主寝室のベッド置き場周辺です。就寝中はスマートフォンを充電させながら、目覚ましアラームにされている方が多いと思います。そのためにはコンセントが必要になり、できればベッドを配置した両脇(ご夫婦別々に両サイド)にあればベストです。無い場合は、せっかくの新築住まいなのに遠くから複雑なタコ足配線しないといけません。

また、食器棚周辺の専用コンセントの数は重要です。2口では足りません。4口は別回路の専用コンセントが必要です。炊飯器、電子レンジ、トースター、電気ポット等は瞬間的に高い電力消費をする家電です。これらをタコ足するのは危険ですし、同時使用した場合は電力ブレーカーを落としてしまいます。冬の早朝に、エアコン暖房のスイッチを入れて、電気ポットと炊飯器をONにしただけでブレーカーがズトン!と落ちてしまう日々を送りながらその建売住宅購入を後悔する…というのもよくあるお話です。

コンセントも生活シーンをイメージした口数のチェックが大切と言えます。

その③ 自転車やバイクの置き場はありますか?

とても身近な問題なのに、いつも見落とされがちなのがこの問題です。車の駐車可能台数や間口と奥行き、前面道路からの車庫入れのしやすさ等は必ずチェックされるのですが、自転車やお子様用乗り物の置き場と出し入れ動線はノーマークなようです。

一番最悪なのは、車を出さないと自転車が出し入れできないという事態です。お子さんが無理やり自転車を狭いところから出そうとして、車をや家の外壁を傷付けてしまう…というのはかなりメジャーな後悔「あるある話」のひとつです。終いには道路に置きっぱなしになって、ご近所からクレームなどという事態にも…。

とにもかくにも、3~4台という家族の人数分自転車があるようなご家庭にとって駐輪スペースは要チェックポイントと言えるでしょう。お互いの自転車がお互いの出入りを邪魔しないかもチェックしてみてください。

最後に

ということで、ハウスメーカー社員ならではの視点から生まれたチェックポイント3項目、ご紹介させていただきました。建売住宅を購入して後悔しないために参考になさってください。